「正直、もう画像生成AIはGoogle一択で決まりだと思っていました」
2025年11月、Googleから「Nano Banana Pro」が発表されたとき、僕を含めたWeb界隈の住人は誰もがそう確信しましたよね。だって、文字は完璧に書けるし、物理法則も間違えない。「これぞ次世代!」という完成度でしたから。
しかし、そのわずか1ヶ月後の12月。沈黙を守っていたOpenAIが、突如として「GPT Images 1.5」をリリースしました。「コード・レッド(緊急事態)」として開発されたというこの新モデル、果たして先行する“神ツール”Googleの牙城を崩せるのでしょうか?
「後出しのGPTは、Googleに勝てたの?」
「結局、今から仕事を始めるならどっちを使えばいい?」
そんな疑問を持つあなたのために、Webの沼で生きるカッパパが、最新資料と実機検証で徹底的に比較しました。忖度なしのガチ検証、スタートです!
この記事でわかること
- 完璧すぎる王者「Nano Banana Pro」のすごさと、意外な弱点
- OpenAIがGoogleに対抗するために選んだ「スピード」と「直感」という戦略
- 【結論】副業で「稼ぐ」なら、用途ごとにこう使い分けるのが正解!
そもそも「Nano Banana Pro」はなぜ覇権をとったのか?

カッパパまずは現王者の実力をおさらいしましょう。「絵を描く」というより「構成する」という言葉が似合う、とんでもない頭脳を持ったAIです。
11月20日に先行してリリースされたGoogleの「Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)」。このモデルが一瞬にして覇権を握ったのには、明確な理由があります。それは、従来の画像生成AIとは根本的に「脳みそ」が違うということです。
これまでのAIが「大量の絵を学習して、確率的にそれっぽい絵を出す」ものだったのに対し、Nano Banana Proは最新の頭脳(Gemini 3.0 Pro)を使って「推論」を行っています。
1. 「なんとなく」描かない!物理法則を理解する頭脳
Nano Banana Pro最大の特徴は、プロンプト(指示文)の意味を深く理解し、物理法則や因果関係を計算してから描画している点です。
例えば、「古代の石のテーブルに、Sから始まる道具を5つ並べて」と指示したとします。
- 従来のAI:Sから始まらない物も混ざるし、数も適当になりがち。
- Nano Banana Pro: 「Sphinx(スフィンクス像)」「Scroll(巻物)」「Sword(剣)」…と論理的にアイテムを選定し、指定された位置に正確に配置します。
この「指示をハズさない」信頼感こそが、プロの現場で熱狂的に迎えられた理由です。
2. デザイン業務を変えた「文字描写力」
Webワーカーにとって革命的だったのが、圧倒的なテキストレンダリング能力(文字描写)です。
- 日本語対応: 漢字やひらがなも、看板やメニュー表の中に違和感なく溶け込ませることができる。
- 長文OK: これまでは崩れがちだった長い文章や、料理の値段なども正確に描写可能。
これまでの「AIで作った画像に、あとからPhotoshopで文字を入れる」という面倒な作業が不要になり、「AIだけでチラシやバナーが完結する」という夢のような環境が実現しました。
3. プロ仕様の高解像度
地味ですが強力なのが画質です。ネイティブで2K(2048px相当)、AIアップスケールで4Kまで対応しており、Webだけでなく印刷物にも耐えられる品質を最初から出力してくれます。
つまり、Nano Banana Proは「論理的で、文字が書けて、画質がいい」という、まさに仕事で使うためのスペックを全て満たして登場したのです。「これに勝てるやつ、おるんか?」という空気になるのも納得ですよね。
追撃の「GPT Images 1.5」:Googleに勝てた部分はどこだ?



ここからが本題。完璧に見えるGoogleに対して、OpenAIはどう挑んだのか? 彼らが選んだ武器は「正確さ」ではなく「直感」でした。
OpenAIが出した答えは、Googleと同じ土俵(推論や文字)で戦うことではありませんでした。徹底的に「ユーザー体験(使い心地)」を磨き上げてきたのです。
1. 思考を止めない「爆速生成」と「並行処理」
Banana Proの唯一の弱点は、じっくり推論するために生成に少し時間がかかることでした。対してGPT Images 1.5は、従来比4倍という驚異的な生成速度を実現しました。
さらにすごいのが「並行出力(Concurrent Outputs)」です。
- これまで: 画像ができるまでじっと待つ(数十秒)。
- GPT 1.5: 作っている間に次の指示を出せる。
これにより、アイデアを思いついた瞬間に次々と形にできる「フロー状態」に入れます。SNSの投稿画像やブログの挿絵など、「質より量とスピード」が求められる作業では、この快適さはGoogleを圧倒します。



とはいえ、僕がChatGPTで使ってみた限りでは、速度の恩恵はあまり実感できませんでした……
2. 「ここだけ直して」が通じる会話型編集
もう一つの武器が、「ターゲット編集(Targeted Edits)」の進化です。
従来のAIは「服を赤にして」と言うと、背景や顔まで変わってしまう「ガチャ」要素がありました。しかしGPT 1.5は、「左の人だけ」「背景の車だけ」を正確に認識して修正します。
専用の「Creative Studio」というUIも実装され、まるで隣にいるアシスタントに「あ、そこちょっと修正しといて」と頼むような感覚で作業ができます。この「直感的な操作感」は、クリエイターではない一般ユーザーにとって最強の武器になります。
【実力検証】同じプロンプトで対決させてみた



論より証拠。全く同じプロンプトで2つのAIに描かせてみました。ちなみに、特にサイズの指定をしない場合、Nano Banana Proは16:9(横長)、GPT Images 1.5は1:1(正方形)で出力する傾向があるようです。
Round 1:架空のラーメン屋メニュー(文字と構成)
お題: 「サイバーパンクなラーメン屋のメニュー。左に『銀河豚骨 ¥1200』、中央に『AI餃子 ¥600』、右に『虚無ハイボール ¥800』を表示して」
Nano Banana Pro


- 判定:圧勝
- 日本語の漢字も価格も一字一句正確。レイアウトも崩れず、そのまま印刷して貼れるレベル。
GPT Images 1.5


判定:惜しい(でも以前に比べて大分良くなった!)
雰囲気は最高にサイバーパンクだが、漢字の一部が謎の文字になったり、価格の位置がズレたりする。「雰囲気画像」としては優秀だが、メニュー表としては修正が必要。
Round 2:空間指定テスト(推論能力)
お題: 「石のテーブルに、Sから始まる道具を5つ置いて」
Nano Banana Pro


ぶっちゃけ見ただけではピンときませんでしたが、gemini君に内容を聞いてみると以下の通り、ちゃんと指示に従っているようです。
- スプーン (Spoon): 古びた銀色のスプーン。
- ハサミ (Scissors): 全体が錆びついた金属製のハサミ。
- ドライバー (Screwdriver): 木製の丸い柄が付いた古いドライバー。
- スペード (Spade) / シャベル (Shovel): 小型の金属製スペード(シャベル)の刃。
- 測量用コンパス (Surveyor’s compass): 真鍮製で蓋付きのアンティークなコンパス。
GPT Images 1.5


これも何を置いたのか聞いてみると以下の通り。
- Straw hat(麦わら帽子)
編み込みのある麦わら製の帽子。 - Strap(ストラップ)
黒いカメラ用のショルダーストラップ。 - Swiss Army knife(スイスアーミーナイフ)
赤いボディの多機能ナイフ。 - Stopwatch(ストップウォッチ)
金属製のアナログ式ストップウォッチ。 - Spool(糸巻き)
ベージュ色の糸が巻かれた小さな木製スプール。



GPT君は「論理パズル」のような指示には弱さが見えるという話があったんですが、思ったよりちゃんと生成してくれています。時計の文字だけ少しおかしいですね。
Round 3:修正・編集テスト(使い勝手)
お題: 「今の画像の背景だけを、1980年代の東京の夜に変えて」
さきほどの「Sから始まる5つの道具が置かれた石のテーブル」の画像を素材にして検証。素材的にちょっと無理がある内容でしたが、両者とも中々良い感じに。
Nano Banana Pro


GPT Images 1.5


実際に使ってみて感じたGPT Images 1.5のいいところ
直観的に操作できる編集機能


GPT Images 1.5では、画像編集ツールのようにドラッグで任意の範囲を指定した上で、画像修正の指示を出せます。実際に、今回生成した画像の麦わら帽子だけを選択して「シルクハットに変えて」と指示して生成してもらいました。


プロンプトだけでやるよりも直観的で正確な修正ができるのではないかと思います。
ウォーターマークが入らない
地味に助かる点として、ChatGPTのチャット画面から画像生成しても、出力された画像にはウォーターマークが入りません。
今回検証に使ったnano banana proはGeminiのチャットから生成しているので、右下にウォーターマークが入っています。
使ってわかった「GPT Images 1.5」の惜しい点



もちろん、いいことばかりじゃありません。Google派の人が指摘する「GPTの弱点」も正直にお伝えします。
1. 質感の「プラスチック化」
これが一番よく言われる点です。GPT 1.5の画像は、非常に綺麗でノイズがない反面、「つるっとしていて作り物っぽい」質感になりがちです。
特に人物の肌が「Instagramのフィルターをかけた直後」のように完璧すぎて、リアリティや深みに欠けるという声があります。
2. 検閲(セーフティ)の壁
OpenAIは安全性に非常に厳格です。
少しでも暴力的だったり、センシティブと判定されるような表現はブロックされやすい傾向にあります。Googleも厳しいですが、GPTの方が「え、これもダメ?」と感じる場面が多いかもしれません。
【結論】結局、今から使うならどっち?
Google一強崩しはなったのか? 私の結論は「用途による棲み分けが完成した」です。
迷ったらこう選べ!
✅ GPT Images 1.5 がおすすめな人
- ブロガー・アフィリエイター:アイキャッチ画像を大量に作りたい。
- SNS運用代行:毎日投稿するための画像がスピード勝負で必要。
- 初心者:難しいプロンプトを覚えず、会話だけで画像を作りたい。
- コスト重視:大量生成するなら、トークン制のGPTの方が割安になるケースが多い。
✅ Nano Banana Pro がおすすめな人
- Webデザイナー:バナーやLP(ランディングページ)の素材を作りたい。
- 資料作成代行:文字入りの図解や、正確なイラストが必要。
- グッズ販売:Tシャツやポスターにするため、高解像度が必須。
- 品質重視:1枚あたりのコストがかかっても、プロ品質の納品物を作りたい。
Q&A(よくある質問)
Q. 商用利用はできますか?
A. はい、両モデルとも基本的には商用利用可能です。ただし、生成した画像が既存の著作権(キャラクターなど)を侵害していないかは、最終的に自己責任でチェックが必要です。
Q. Nano Banana Proの「エラー」は改善された?
A. リリース当初頻発していた「Something went wrong」エラーは減ってきていますが、高負荷時にはまだ動作が不安定になることがあります。納期ギリギリの作業には注意が必要です。
Q. スマホからでも使えますか?
A. どちらもスマホアプリやブラウザから利用可能です。特にGPT Images 1.5は会話形式なので、スマホでのフリック入力とも相性が抜群ですよ。
