アフィリエイトのEPCや確定率って、結局なにを見ればいいの?そんなモヤモヤを解消します。数字の並べ方が分かると、稼げる案件の選び方と改善の打ち手が一気にシンプルになります。
この記事では、発生ベースと確定ベースの考え方をセットで解説し、明日から使える判断フローとテンプレまで用意しました。
- EPCと確定率(承認率)の意味と計算式がひと目で分かる
- 発生EPCと確定EPCの使い分けと、見る順番が分かる
- 今日から回せるチェックリストと月次レポ雛形を提供
EPCと確定率の基礎:まずはここから
EPCとは?計算式と見方(発生ベースと確定ベース)
EPCは1クリックあたりの収益を示す指標です。基本式は「EPC=報酬総額÷クリック数」。発生ベースなら発生報酬で、確定ベースなら承認後(確定)報酬で割ります。
どちらを見るかで意味が変わるため、案件選定の初期は発生ベース、運用の安定化や着地見込みの把握では確定ベースを見る、と役割分担を意識しましょう。特にASPによって管理画面のEPCが発生ベースか確定ベースかが異なる場合があるため、表記を必ず確認します。
チェックリスト:EPCを読む前に確認
- そのEPCは発生ベースか、確定ベースか
- 期間は直近7日・30日など、比較可能にそろっているか
- クリックの定義(重複除外・遷移方式)は同条件か
- ASPの表示仕様(注釈・ステージ到達で見える指標)がないか
確定率(承認率)とは?計算式と注意点
確定率(承認率)は「確定件数÷発生件数×100」。発生した成果のうち、条件を満たして最終的に支払われる割合を表します。
ポイント:確定率を上げる基本
- 案件の却下条件・成果地点を把握して矛盾する訴求を避ける
- 申込のミスマッチ(対象外ユーザー)を減らす導線にする
- カート放棄・解約を減らすFAQやアフターフォローを明記する
EPC=単価×CVR×確定率 で考える(関係図)
確定ベースEPCは「報酬単価×CVR(成約率)×確定率」で分解できます。
確定EPC=報酬単価×CVR×確定率
この視点があると、EPCが低い原因を「クリック質(CVR)」「単価交渉」「確定率」のどこで落ちているかに切り分け可能。数字を1つずつ押し上げることで、全体のEPCを掛け算で底上げできます。
すぐ試せるミニ手順
- 直近30日の確定EPCと発生EPCを並べ、乖離率を見る
- 乖離が大きい場合は確定率から、近い場合はCVRと単価から着手
- 否認理由のトップ3を案件管理メモに明文化し、導線と訴求を修正
カッパパ数字は冷たいようで、味方にすると優しいです。まずは「EPCは確定ベースで着地を見る」が合言葉。発生が良くて浮かれても、確定でガクッと落ちるケースは本当に多いので、早めに分解して原因に当たりましょう。
発生EPCと確定EPC:どっちを見る?
ケース別の使い分け(新規案件/季節商材/高単価/定期通販)
新規案件はまず発生EPCで「クリックが売上に近い動きをしているか」をスピーディに確認します。季節商材は短期判断が多いので発生EPCを主に、翌期に備えて確定EPCの平均も控えておきます。
高単価や申込審査が厳しい案件、定期通販のように否認要因が多い案件は確定EPCを主指標に切り替えます。運用の安定期は「発生で勢い」「確定で着地」を同時に見るのがコツです。
判断フローチャート(簡易)
- 新規案件でクリック数が少ない
→ 発生EPCとCVRを見て導線の質を改善 - クリックは多いが着地が弱い
→ 確定EPCと確定率を確認し否認要因を特定 - 期中の稼働配分を変えたい
→ 確定EPCの高い案件に配分を寄せる
初心者がやりがちな誤解と落とし穴
まずは現在の乖離(発生EPCと確定EPCの差)を定点で把握し、差が大きい案件は訴求の見直しやターゲティングの絞り込みを検討しましょう。
チェックリスト:使い分けの実践ポイント
- 新規テストの初週は発生EPC、2〜4週目は確定EPCも並べる
- 乖離が20%超なら否認理由と流入キーワードを確認
- 高単価は確定EPCで稼働配分を判断
- 季節商材は期間を固定して比較(前年同週も記録)
- 週次で「発生→確定」の転換率をメモ



僕は新規はスピード優先で発生EPCを見ますが、週の後半には必ず確定EPCで配分を調整します。伸びる記事は「勢い」と「着地」の両輪を回してこそ。数字の早見表をすぐチェックできる場所に置いて迷いを減らしましょう。
ジャンル別の目安レンジと判断フロー
物販(家電・日用品)
単価は低〜中、CVRは比較的高め。返品や在庫切れの影響を受けやすい一方、否認理由は比較的シンプルです。レビュー・比較・在庫情報の鮮度が肝心。EPCはクリックの質に敏感に反応するので、検索意図にピッタリな導線づくりが有効です。
判断ポイント
- 発生EPC:中〜高を目指す(確定との乖離は小さめが理想)
- 確定率:中〜高が目安。否認は配送系・重複注文が中心
- 注力度:セール期・クーポン連動で短期的に配分を上げる
チェックリスト
- 在庫・価格・配送条件の更新頻度は週次で確保
- 比較表でスペック差と用途を明示
- 返品・保証の注意書きを記事内に簡潔に記載
美容・健康(単発/定期)
単価は中〜高。CVRは訴求と肌悩みなどの一致度に依存。定期は初回安価でも解約条件で否認が出やすく、確定率のブレが大きいジャンルです。ステマ的表現や過度なベネフィット誇張は否認・NGの原因になります。
判断ポイント
- 発生EPC:訴求が当たると高く出やすい
- 確定率:単発は中、定期は低〜中になりやすい
- 注力度:レビュー構成とビフォーアフターの適正化を優先
チェックリスト
- ターゲットの悩み→成分→使用感→期待値の順で説明
- 定期の回数縛り・解約手順を必ず明記
- 禁止ワードや表現ガイドを事前に確認し台本化
金融・通信(申込型)
単価は高いが審査や与信、本人確認で否認が発生しやすい領域。CVRは資料請求・見積もり系で中、申込完了まで要求ステップが多いと下がりがち。確定までのリードタイムが長い点も計画上の注意点です。
判断ポイント
- 発生EPC:流入の適合度で大きく変動
- 確定率:低〜中になりやすい(本人確認・属性不一致で否認)
- 注力度:キーワード選定と対象者の条件開示を最優先
チェックリスト
- 対象年齢・属性・必要書類・審査基準の明文化
- ステップ数(申込→審査→開通)を図で可視化
- 比較表は年会費・手数料・実質費用を1画面で把握できる設計に



ジャンル別の「常識」は自分の媒体で検証してこそ意味があります。まずは仮のレンジを置き、週次でEPCと確定率を更新。ブレの大きいジャンルほど、案件の注意事項と導線の整備に工数を寄せるのが近道です。
ASPごとに違うEPCの算出基準をチェック
発生報酬ベースか、確定報酬ベースかの確認ポイント
管理画面のヘルプや用語集、案件詳細の注釈でEPCの算出基準を確認します。発生報酬を使うASPもあれば、承認後の確定報酬を使うASPもあります。
クリックのカウント方法(ユニークか総クリックか)、期間の切り方(当日締め/日付跨ぎ)もズレやすい要素です。まずは同じ期間・同じ母数にそろえて、媒体側の表計算に取り込むのが安全です。
チェックリスト:定義合わせ
- EPCの分子は発生報酬か、確定報酬か
- クリックはユニークか、総クリックか
- 期間はUTC/JSTなど時差の影響がないか
- 案件固有の除外条件(電話申込・返品・重複)を含むか
- 再訪問期間やクッキー期間の扱いを明記しているか
ランク/ステージ到達で見える数値と使い方
ASPによっては、一定の売上やクリック条件を満たすと承認率や詳細レポートが開放されます。ランク到達後に「発生/確定/却下」の内訳が見えるようになれば、確定EPCの劣化要因を素早く特定できます。
媒体側では、到達前は自前で「発生EPC→確定金額の推定」を回し、到達後に「確定EPC→稼働配分最適化」へスイッチすると運用が安定します。
使い方のコツ
- ランク直後の1〜2週間で、否認理由の頻出タグを洗い出す
- 承認率が出る案件は、週次の配分表を確定EPC順で並べ替える
- 見えない時期は、発生→確定の過去比率で保守的に着地見込みを置く



ASPごとに微妙に定義が違うのはあるあるです。僕は最初に「自分用の標準式」を決め、ASPの表示は参考指標として扱います。定義ブレに振り回されない仕組みづくりが、長期では一番効きます。
今日からできるEPCと確定率の改善手順
クリックの質を上げる:訴求と導線の整え方
検索意図に合う見出しと導入文で期待値を合わせ、記事内リンクは「次に読む理由」を明記します。無関係な流入を減らすと、EPCは自然に持ち上がります。
具体手順
- 上位3〜5クエリの検索意図を「情報収集/比較/今すぐ申込」に分類
- 見出しに「対象者・ベネフィット・条件」を含める
- 比較表で“選び方の軸”を1画面で提示
- CTAの前に「こういう人は合わない」を一言添える
チェックリスト
- タイトルと導入で読者の悩みを1文で代弁
- 記事内リンクはアンカーテキストで遷移理由を明示
- 無関係キーワードの流入元を週次で停止・修正
CVRを上げる:レビュー構成・比較表・CTA
具体的な手順
- レビュー見出しを「結論の一文」で開始
- 比較表は“価格/特徴/向いている人/注意点/特典”
- CTA直前に“よくある不安”をQ&A化し離脱を予防
- ボタンは動詞で開始し、クリック後の状態を明記(例:30秒で申込へ)
チェックリスト
- ファーストビューに価値と条件
- スクロール3画面以内に比較表
- CTA周辺の外部リンクを置かない
否認を減らす:NGトラフィック/NG訴求チェックリスト
NGになりやすい例
- 禁止ワード(誇大・医薬的断定・最上級の乱用)
- 対象外属性への訴求(年齢・地域・与信など)
- 申込条件や解約手順の不記載
対策チェックリスト
- 案件の成果地点・却下条件を本文に簡潔に記載
- 対象外の人への代替案リンクを用意
- 申込手順と必要書類を図解で1回は見せる
クリエイティブ/LPのABテスト小技
大掛かりな制作をせずにできるテストから回します。1回1要素、期間は最低1〜2週間を目安に。
テスト候補
- 見出しの一文(対象者の明記 vs ベネフィット先出し)
- CTAラベル(無料で試す vs 30秒で申込)
- 比較表の並び順(おすすめ基準を上に)
- レビュー冒頭の画像(利用イメージ vs 実物写真)
運用ルール
- 同時テストは1要素のみ
- 勝ちクリエイティブはテンプレ化して他記事へ展開
- 週次でEPC/CVR/直帰率を記録し、変化が出た要素だけ残す



目先のテクニックに走るより、最初に「合わない人を減らす」だけで数字は変わります。僕は毎週、見出しとCTAの一文だけは必ずいじります。小さな改善を積むと、1か月後のEPCが別物になりますよ。
月次レポート雛形とKPIダッシュボード
週次→月次の指標並べ方(EPC/発生数/確定率/CVR/クリック)
週次レポは“勢い”を見るために発生寄り、月次レポは“着地”を見るために確定寄りで構成します。順番は次の通りです。
推奨の項目順
- クリック
- 発生件数
- 確定件数
- 承認率(確定件数÷発生件数)
- CVR(成約件数÷クリック)
- 発生報酬合計/確定報酬合計
- 発生EPC/確定EPC
エクセル/スプレッドシート用テンプレ(ダウンロード可)
そのまま使える日次→週次→月次集計用テンプレを用意しました。シートに日々追記すれば、ピボットで案件別や記事別の集計が作れます。
| 日付 | キャンペーン | ASP | クリック数 | 発生件数 | 確定件数 | 承認率 | 成約件数 | CVR | 報酬単価(円) | 発生報酬合計(円) | 確定報酬合計(円) | 発生EPC(円) | 確定EPC(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025-10-01 | サンプル記事A | ExampleASP | 100 | 8 | 6 | 75% | 8 | 8% | 3000 | 24000 | 18000 | 240 | 180 |
| 2025-10-02 | サンプル記事B | ExampleASP | 120 | 5 | 3 | 60% | 5 | 4.17% | 5000 | 25000 | 15000 | 208.33 | 125 |
使い方(かんたん3ステップ)
- シートに日次データを追記(クリック、発生・確定件数、単価など)
- 週末にピボットで「記事×案件」別の確定EPCと承認率を表示
- 確定EPCの高い順に来週の稼働配分を決め、翌月に勝ちパターンをテンプレ化
改善の優先順位付けルール
優先度の目安
- 乖離が大きい案件(発生EPC≫確定EPC)→ 否認対策を最優先
- クリックは多いのにCVRが低い記事 → 導線とレビュー構成の見直し
- CVRは出ているのにEPCが伸びない → 単価交渉や特単の打診
- 季節要因で波が出るジャンル → 期間固定で前年同週比較



レポートは作り込みすぎると続きません。僕は「確定EPCで並べ替え」と「否認トップ3のメモ」だけは毎週必ずやります。これだけで翌週の動きが決まります。
よくある質問(FAQ)
EPCの相場はどれくらい?
ジャンルや案件で大きく変わります。目安は媒体ごとに作るのが安全です。まずは過去30日の自媒体平均を基準に、上振れ・下振れの原因をメモしましょう。
承認率は何%を目安にすればいい?
案件とジャンルによりますが、まずは自媒体の現状値を把握し、否認理由の上位を潰すのが近道です。特に定期通販や審査系はブレが大きいので、保守的に見積もるのが無難です。
発生EPCと確定EPC、初心者はどちらを重視?
検証初期は発生EPCでスピード判断、稼働配分や着地見込みは確定EPCを重視。週次で両方を並べ、乖離が大きい案件から手当てします。
ASPごとにEPCの見方が違うのはなぜ?
分子が発生報酬か確定報酬か、クリックの数え方、期間の切り方が異なるためです。最初に自分用の標準式を決め、ASP表示は参考として扱うと混乱を避けられます。
クリックが多いのにEPCが低いときの原因は?
検索意図のズレ、導線の弱さ、レビューの説得力不足、単価の低さ、否認率の高さなどが考えられます。CVRと承認率に分解し、ボトルネックから順に改善しましょう。
高単価なのに稼げない案件の見抜き方は?
確定EPCと承認率を同時にチェック。単価だけ高くても、承認率が低い・CVRが低いと着地は弱くなります。短期テストで数値の安定性を見て、配分を決めましょう。
まとめ:数字の並べ方が変わると、選ぶ案件と動き方が変わる
今日からの行動リスト
- 直近30日の発生EPCと確定EPCを並べて乖離を確認
- 否認トップ3の原因を記事に反映(対象外の明記・手順の図解)
- 確定EPCの高い順に来週の稼働配分を決める



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